昨日の縄文の記事で思い出した、博物館時代の小ネタ……というか何というか…もう時効だから許して下さい!というお話をひとつ。
私が勤めていた博物館の収蔵品にも、沢山の縄文時代の遺物がありました。
土器は言わずもがなですが、石器も大小さまざまありまして、穀類を磨り潰すための石皿&磨石(すりいし)のセットなんかも多数ありました。
でもって、博物館にはそれほど大きくない庭もありまして、一応手入れはしているものの、庭の端なんかは石がゴロゴロしているような有様でな。
職員の一人が「こんな痩せた土地だけど、蕎麦くらいなら育つんじゃないの?」とふざけて蕎麦の種を蒔いたら、ちゃんと芽が出ましてね。さすが蕎麦つよい(笑)
結構それなりに成長して、それなりに実を付け、それなりに収穫できた。
折しも、収穫したのは収蔵庫整理期間の真っ最中で、沢山の石皿&磨石セットがコンテナから出された状態で机の上にズラズラ並んでおりまして…。
もうお分かりですね。
石皿&磨石セット + 収穫した蕎麦の実 = プチ縄文体験だ!
ということになりました(笑)
縄文時代の皆さんがツルツルに磨いてくれていただけあって、蕎麦の実が気持ち良くゴリゴリ磨り潰れて、薄皮を優しく吹き飛ばすと、真っ白な蕎麦粉のできあがり。
収穫祭だ!とか言って研修室でそばがき入りのキノコ鍋を作って、皆で美味しく頂きました。
今からウン十年前はこんな事が可能な、とってもゆる~い時代&環境だったのよ。
縄文の人たちも、こんな蕎麦畑を見ていたのでしょうかね。
実はこの話にはオチがありまして、自作そばがきの美味しいキノコ鍋を頂いた後、私以外のみんなは腹痛を起こし、トイレに駆け込んでおりました…。
「発掘品を使った罰が当たった」と笑い話で済む程度ではありましたけどね(笑)
………私そんなにお腹強くないんだけど、なぜ当たらなかったんだ…??