早いもので、もう7月ですね。
7月と言えば七夕。
『七』に『夕』でタナバタってすんなり読めるし、織姫と彦星のお話もすぐに思い浮かべられるほど定着してる行事よねーなんて思いながら引いた、本日の一枚。
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【6 恋人たち】
いやいや、ここまで揃えてくるマイタロット君さすがよな(笑)
実は今日書こうと思っていた記事にも関連あるようなカードなのでね。
少し前、市川猿之助さんの件がニュースになりました。
日頃からあんまりテレビは見ないし、その手の事件にもあんまり関心もないので殆ど存じ上げないのですが、昔、彼がEテレの『日めくり万葉集』という番組に出ていた事を思い出しまして。
番組はそのタイトル通り、色んな業界の方が趣向を凝らした美しい映像を背景に、ご自分の好きな万葉集を一首選んでその想いなどを語る、ほんの5分程度のものです。
そこに彼も一度登場してたっけと思い出し、どんな歌を選んだんだっけと気になり出し、インターネットであれこれ検索しました。ネットってほんとに便利ね。
『言霊の 八十の衢に 夕占問ふ 占正に告る 妹相寄らむ』
(ことだまの やそのちまたに ゆふけとふ うらまさにのる いもはあいよらむ)
人々が行き交い、言霊が飛び交う夕方の四つ辻で占いをしたら、正に吉と出たよ。あなたの恋しい人は、あなたになびくって!ヤッタネ!!
という作者不明の恋の歌でした。
いやすいません、ヤッタネ!!は私の勝手な想像でした。
けど歌に詠んじゃうくらいだから、心境としては「ヤッタネ!!」だったんじゃないかなーって(笑)
「あの人、私を好きになってくれるかな?」って聞いて、「向こうもアンタになびくって結果が出てるんだから大丈夫!」って言われたら嬉しいでしょ。
恋する気持ちは古今東西、今も昔も変わらないし、占いも古今東西ずーーっと昔からあってなくなりません。
それは、古今東西、今も昔も、人は大して変わらないって事なんだと思います。
………で、市川さんがどういう心持ちでこの歌を選んで、どうコメントしていたのかまでは分かりませんでした。DVDは発売してるんだけど、びっくりするほどお高いのであった…無理……
今日のタロット【恋人たち】ね、このカードの本来の意味は『選択』なのですよ。
愛とか恋とかそういう甘ったるいものではなくて(勿論そう捉える場合もあります)、自分の心に、素直に好き!と思える選択をしなさいよっていうカードなのです。
禁断のリンゴかじっちゃうもヨシ。きちんと良い子のままでいるもヨシ。
どっちを選んでも一長一短。陰と陽は常にあります。
多分どっちを選んでも、それがアナタや私がその時本当に素直な気持ちで、より良い未来を願って選んだものなら、このカードみたいに神さまも祝福してくれるんじゃないかな?
それにもし、その選択の結果が思うものと違ったら、その時にまた選び直せば良いだけなのだと思います。
市川さんにどんな背景があったのかは分かりませんが、彼にもご家族にもあの選択しかなかったのか。
それこそ占いでも何でも活用して、その未来をもう少しだけ変えられなかったのかな…と淋しく思いながら、彼の選んだ一首を眺めております。
…………ここで終わると、週明けから暗いシメになってしまうので。
このブログのタイトルも、万葉集の中のかわいい一首から頂きましたのよ☆彡
そして蛇足ながら、八十の衢(やそのちまた)つながりでコチラも。
以前旅した奈良の山の辺の道。
この辺りに昔は『海柘榴市』(ツバイチとかツバキチとか読むそう)という大きな市場があって、丁度この看板のところが辻(衢)になっておりました。
↑↑↑ これも万葉の句。
『紫者 灰指物曽 海石榴市之 八十衢尓 相兒哉誰』
(むらさきは はいさすものぞ つばいちの やそのちまたに あへるこやたれ)
めんどくさい説明はすっ飛ばして意訳すると、
「ねえねえ、キミの名前なんていうの?教えてよ~」っていうナンパの歌です多分(笑)
で、これに対しての返答がちゃんとあって、
『足千根乃 母之召名乎 雖白 路行人乎 孰跡知而可』
(たらちねの ははがよぶなをもうさめど みちゆくひとを たれとしりてか)
「ママが呼んでくれる時の呼び方教えてあげよっか?なーんて通りすがりのアンタに教えるワケないっしょ!」
……何でギャルっぽくなったんだろう…???
すいません。本当はもっとお上品でオシャレな問答歌なんだと思う(笑)
今日はとことん【恋人たち】ネタでした。